スケルトン?原状復帰?内装解体で注意すべきこと
飲食店や事務所など、ビルやマンション、商業施設の一部を賃貸借契約によって借りていた場合、物件を返却する際に内装解体をしなければなりません。
内装解体において「スケルトン」や「原状復帰」、「原状回復」といった言葉を耳にしたことがあると思います。
あなたが返却する時はどのような内容の内装解体をしなければいけないのか、解体範囲の食い違いがないように注意が必要です。
1.解体撤去範囲に気をつけよう
一概に内装解体といっても契約内容やオーナーや次の利用者の希望などによって、解体の範囲が変わってきます。
スケルトンにして返却する場合やカウンターや間仕切りなど部分的に残す場合、借りる前の状態に戻す場合と、様々ですので必ず解体撤去範囲をオーナーに事前に確認するようにしましょう。
2.スケルトン解体とは?
スケルトンとは家屋の場合、柱や梁、床などの骨組みだけを残す解体工事のことです。建物自体を解体せずにリフォームなどの際に行われます。
マンションやビルの場合はコンクリートの打ちっ放しの状態にすることがほとんどです。
居酒屋などの飲食店はこのケースが多いと言えます。居抜きで借りた場合でも契約時の内容次第ではスケルトンにして返さない場合もあります。
3.原状復帰とは?
借りる前の状態に戻すことをいいます。
例えば、元々は間仕切りがあったが、借りた後に撤去した場合は元の状態に戻さないといけません。
スケルトンの状態で借りた場合は、「原状復帰」=「スケルトン」ということです。
同じような言葉で「原状回復」がありますが、これは「原状復帰」と同じ意味です。
原状回復は法律など公的な場面で使用されることが多い言葉です。不動産の契約内容などでは原状回復で表記される場合がありますが、建設業界では原状復帰が一般的です。
4.内装解体の注意点
内装解体をする際は事前にオーナー、不動産業者にどのような状態で返却すればよいのか確認しましょう。
部分的に残す場合は解体業者と工事の打ち合わせをする際にオーナーにもお立会いをしていただくのが確実です。工事が終わった後で、ここは残してほしかったなどにトラブルにならないように気をつけましょう。
内装解体の多くは賃貸物件の返却に伴うものがほとんどです。返却期限に解体工事が間に合うように早めの見積もり依頼をするようにしてください。直前だと返却期限に間に合わず、延長分の賃貸料が発生する場合があります。
また、建物自体の解体ではなく建物内の解体になるので他の店舗や事務所に振動などの影響が出やすいのでご自身でも挨拶を忘れないようにしましょう。
まとめ
- 解体撤去範囲の食い違いがないように事前にオーナーに必ず確認を
- 居酒屋などの飲食店はコンクリートの打ちっ放しの状態のようなスケルトンにして返却することが多い
- 「原状回復」=「原状復帰」。業界によって言い方が違う
- 失敗しないためには早めの見積もり依頼、周辺の店舗や事務所への事前挨拶も大切